水曜日, 6月 14, 2006

完全母乳育児におしゃぶりは悪か?

UNICEF/WHOのTen steps to successful breastfeedingでは
  • Give no artificial teats or pacifiers (also called dummies or soothers) to breastfeeding infants.
とおしゃぶりなどをあげないことを推奨されている。

AAP(アメリカ小児科学会)のポリシーステートメントでも早期に使うのはどうかとなっている。
引用されている
"Randomized Clinical Trial of Pacifier Use and Bottle-Feeding or Cupfeeding and Their Effect on Breastfeeding"
では700人の分析でExclusive breastfeeding at 4 weeks was less likely among infants exposed to pacifiers (early pacifier group; odds ratio: 1.5; 95% confidence interval: 1.0–2.0).と統計学的にはギリギリ。1ヶ月してからでは大丈夫なのであろう。

水曜日, 6月 07, 2006

プチ父子生活1晩目

相棒がコートジボアールに10日間出張なので、存分に子供と過ごせる!4歳の長男も「いくつ寝たら帰って来るの?」とは聞いてくるが、納得している模様。

9ヶ月になる長女は分かっているのかいつもよりも少し硬いかなぁ?

長男はいつもよりいい子でお風呂に入り、頭もシャンプーし、ひらがなを勉強した。いつも恐竜の絵をいくつもいくつも描いて!といわれうんざりするのだが、今日は粘土で2つ恐竜を造ったのみ。

お休み前に「読み語り」する本を選んでもらったら、「さんびきのやぎのがらがらどん」と「からすのパンやさん」を選んできた。いい絵本を選んでくれて、いい絵本をたくさん読んできてよかった。かこ さとしさんは「だるまちゃん」の絵本を描いている人だよと教えると・・・かこさんの黒ぶちめがねの写真をしげしげと見つめていた。

久しぶりに1階で息子と二人で寝た。息子はいつも通り真っ裸で熟睡。

月曜日, 6月 05, 2006

双胎間輸血症候群・胎児治療

胎児治療が進んでいるとは聞いていたが、
「子宮内に、約3mmの胎児鏡(細い内視鏡)を挿入し、胎盤や胎児を観察し、血管吻合を同定した後、レーザー光線を吻合血管に照射して血管を凝固します」とはすごいなぁ・・・

双胎間輸血症候群・胎児治療: "双胎間輸血症候群、TTTSに対するレーザー治療"

金曜日, 6月 02, 2006

ぜんそく、発作を出さない治療法でやりたいことができる毎日

アレルギー学会の市民公開講座はスピードスケート短距離で金銀銅のすべてのメダルを取り世界記録も樹立した清水宏保選手をゲストに「アレルギーは治るのか、コントロールできるのか」というタイトルで行われた。といっても清水選手は忙しく、最初に3人の専門家それぞれのプレゼンテーションそして議論その後に清水選手が少し登場して司会者との一問一答という形であった。

専門家というのは成育医療センターアレルギー科の大矢先生益子先生二人の話の間に木原病院の木原先生の話が入るというかなり身内率の高い講座であった。

3人とも自然には治らないがコントロールすることによって普通の生活が出来ると言うことを強調しており非常にポジティブであった。特に木原先生はぜんそくをコントロールして人生を楽しんでいそうな方々のスライドを御提示下さり、喘息という疾病を管理ばかりでなく、一人一人の自己実現のお手伝いができればなぁ、それには小児期だけでなく成人してからもフォローしていきたいなぁと思い直しました。

清水選手は喘息もちであったからこそより「自分と向き合う気持ち」を持つことが出来このような成績に繋がったとしたら、喘息はハンデどころか長所になりえる。

zensoku.jpにて清水選手のメッセージが観れますので、喘息関係者には是非観てもらいたいです。

木曜日, 6月 01, 2006

「プロバイオティクスはアレルギーを抑えるか?」

今年はじめて入ったアレルギー学会の春季臨床大会でのDebateセッションのテーマである。

ヤクルト研究所の南野先生の腸内細菌概説に続きPro(賛成)とCon(反対)の立場からの発表だった。

どうやら善玉vs悪玉腸内細菌は各種アレルギー症状と関わっているがどちらが原因でどちらが結果は
はっきりしないので、やはりランダム割付研究が必要と解釈しました。

EBMの立場から見ると一つ一つの臨床研究の規模が小さかったりデザインが弱かったりでランセットに2回報告されたKalliomaki Mらの研究が一番根拠のレベルが高いか?

日本でも同様なランダム割付研究が望まれるし、完全母乳栄養がプレバイオティクスとしてどれくらいの相乗効果があるのかないのかについても研究が急務である。