月曜日, 1月 14, 2008

インフルエンザの予防接種をした方がいい人・・・3つの例

朝日新聞より引用-->

高速バス運転手失神 乗客が縁石にぶつけ停車

バスの男性運転手(52)が走行中、突然、意識を失った。ハンドルから手を離し、うなだれているのに気づいた乗客の男性が、代わりにハ ンドルを切ってタイヤを縁石にこすらせて減速させた。

この運転手は前夜から体調が悪く、14日朝、風邪薬を飲み、当時、意識がもうろうとしたと話しているという。同日朝の点呼の際、アルコールと体調のチェックを受けたが異常は見つからなかった。事故後、インフルエンザと診断されたという。

<--引用終わり

ということで、ナイス乗客ですが、風邪薬を飲んでバスを運転するっていいのでしょうか?

というのもおいておいて、インフルエンザは急にふらっとくるので、
公共交通機関の運転手などにもインフルエンザワクチンを接種してもらいたいとおもいます。

今日の救急外来でもお父様がリンパ腫で化学療法中なので、インフルエンザAと診断された13歳の男の子にリレンザを処方し、内科の先生にお父様には予防内服を処方してもらいました。
化学療法中などハイリスクの方の家族や周りの人にも予防接種は是非してもらいたいです。

最後に以前に脳症などを起こされた児は脳症を起こしやすい体質の可能性もあるので、インフルエンザの予防接種を受けておいた方がいいのではないでしょうか?あまりエビデンスはありませんが・・・

土曜日, 1月 05, 2008

カナダの看護婦の死亡率は低い?

Registered nurses have lower overall mortality risk | Health | Reuters

というニュースがありビックリしました。

一般的に看護業務は感染症への接触、化学療法薬など発癌性のある薬品などへの接触
夜勤業務超過勤務などあり、喫煙者も多かったり看護師の死亡率は高いのではと考えられているかと
思いますが、

カナダの女性看護師を調べたところ 30%以上も死亡率が低かったそうです。

健康だからこそ看護師を続けられるという選択バイアスをどのように処理しているのか
わかりませんが、健康意識が高いとか医療へのアクセスが良いなどの理由もあるのでしょうか?

日本版Nurse's Health Studyもあるので、どのようなデータが出ているのか興味あります。

ニッケルアレルギー 携帯電話で皮膚炎 from cmaj


小生の一番好きな雑誌のひとつのcmajはカナダの医学雑誌でBMJのように
途上国の話題やポリシーの話があったりしてネットで全文が読むことができます。

cmajの教育的な症例という報告に表題にある
ニッケルアレルギーで携帯電話で接触性皮膚炎を起こした18歳男児の症例が取り上げられていました。


本人も携帯電話を疑って受診したところ
ベルトのバックル部分にも皮疹があり、ニッケルアレルギーが疑われ、
さまざまな金属のパッチテストを行ったところニッケルのみに反応

携帯電話を交換したら改善

その後 本人の希望で前の電話に戻したら再発したとのことです。

ここで終わったら症例報告にならなかったのでしょうが、

そこで、
Spot Test for Nickel
のような綿棒で表面をこすってニッケルあるとピンクになるようなテストを
22の携帯で行ったところ10の携帯からニッケルが検出されたとのことです

へぇ~


全文は
http://www.cmaj.ca/cgi/content/full/178/1/23/F114
でご覧になれます。

間違った知識をひけらかしてました 反省 Birthmark 赤あざ

一ヶ月健診で多い質問に 目の周りの赤あざや首の後ろの赤あざについての質問があります。

どこかで、首の後ろの赤あざ(ウンナ母斑)は昔はコウノトリが赤ちゃんを連れてくるときに首の後ろをくちばしでくわえて
できたと言われていたそうですよ・・・と説明しているのを横で聞いたことがあり、それ以降同様な説明をして
間違った知識をひけらかしてました。
 
American Family Physician® > Vol. 77/No. 1 (January 1, 2008)

Newborn Skin: Part II. Birthmarks

http://www.aafp.org/afp/20080101/56.html

NEVUS SIMPLEX

Nevus simplex is a vascular birthmark that occurs in 33 percent of newborns.8 Commonly known as "stork bites," "angel kisses," or "salmon patches,"

とあり

Birthmark - Wikipedia, the free encyclopedia

などを調べたところ "stork bites" というのがコウノトリがくわえた趾ということなのですが、コウノトリが赤ちゃんを連れてくるというのは欧州の言い伝え
なのですね・・・日本でもそう言い伝えられていたのかと勝手に思い込んでいました。

これからは

「欧州ではコウノトリが赤ちゃんを連れてくるときにくわえた趾と考えられたり(目の周りの赤あざは)天使のキスマークっていわれたりするようですよ」
と説明をより正しくしようと思います。反省