土曜日, 11月 25, 2006

ぬるいスポンジで子供の熱を下げる?

欧米では発熱している児をぬるい水風呂に入れたり、
ぬるいスポンジで皮膚を湿らせて気化熱で体温を下げたりするのですが、
エビデンスあるんかいな?と思っていました。

で無料で見ることができる素晴らしいbestbet.orgでそのもののエントリーが有りました。

Tepid sponging in the febrile child
http://www.bestbets.org/cgi-bin/bets.pl?record=00513

結論はアセトアミノフェンに変わりうるものではないが併用はありと
ただし、発熱自体は免疫学的反応でいいところもあるので、児がdistressな時(疲労困憊?)
に体温を下げるべきで、親の安心のために体温を下げるべきではないとありました。

火曜日, 8月 01, 2006

正しい治療がわかる本 by 福井次矢先生(聖路加病院長)

通勤先の病院を早く出れたときには渋谷の保育所に迎えに行く途中にある世田谷図書館に寄って、一般向けの医学書をチェックしたりします。今日は

を見つけて喜んで借りてきました。これは本当に患者さんのために日本の社会になるためになる最良の著です。日本では日本でしか使われていない薬をはじめ、科学的根拠にかける治療がまかり通っています(自戒を込めて・・・)。メジャーな病気を網羅して、なにが根拠に基づく治療で、どのような治療は薦められないかが星の数でわかりやすく分類され、解説もされています。

このような一般向けの本を作りたいと思っていましたが、もう作られていました。これの小児科版を作るのを目指さなければ・・・

ハーヴァード留学中に同級生だった森本先生も文献検索に借り出されたようですが、最後の謝辞に名前が出てくるだけなので、もっと名前とか出してあげればいいのに・・・と思いました。

木曜日, 7月 20, 2006

読み聞かせで言語技術アップ?

"Reading to Babies Ups Language Skills

Effect Seen in Both English- and Spanish-Speaking Low-Income Families"

というChild Developmentという学術誌に載った論文によると
head startというプロジェクトで読み聞かせの効果を検討すると
読み聞かせが米国の英語話者及びスペイン語話者の低所得家族で言語技術アップに役立ったとのこと。

当たり前の結果だがそれをある程度科学的な研究で示したのがやはりすごい。

金曜日, 7月 14, 2006

ノニジュースによるアナフィラキシー Say “No” to Noni

ノニジュースによるアナフィラキシー という症例報告を聞いてきました。症例の詳細は学会発表や論文を待ちたいと思います。ポリネシアやハワイで太古より様々な治療に使われてきたノニと呼ばれる果物のジュースが健康に良いということで販売されていますが、重篤なアレルギー反応も起こしえるということです。

この症例でもノニジュースをアトピー性皮膚炎の皮膚に塗布したことがありそこで感作されたことが疑われます。食べ物を皮膚のバリア機能が落ちている皮膚に塗る行為は食物アレルギーが増えている昨今本当に危ない行為と成りえるようです。

ノニジュースは日本でもなんにでも聞く「自然で安全そうな」ジュースとして販売されていますが、科学的な証拠は今のところなく、以下のように

in 1998, the manufacturers of Noni Juice were charged by the Attorneys General of Arizona, California, New Jersey and Texas with making unfounded health claims and were ordered to stop advertising the purported benefits until they could provide scientific backup. That hasn’t happened. The government of Finland has banned the sale of Noni Juice until ads are revised eliminating unsubstantiated health claims.

フィンランドでは発売禁止されたそうです。健康食品被害を少しでも減らしたいです。

日曜日, 7月 02, 2006

アトピーでは小麦胚芽入りクリーム等注意

Entrez PubMed: "Risk of allergy to food proteins in topical medicinal agents and cosmetics."

によりますとアトピー性皮膚炎の子供が皮膚に塗ったものに含まれる食物性のたんぱく質に感作を受け食物アレルギーになったと思われる7乳児と4人の女性の症例を報告しています。小麦胚芽の入ったクリームなどもあって体に良さそうに思えたりするかもしれませんが、アトピー性皮膚炎では皮膚の透過性が亢進しているので、注意が必要です。

理論上のリスクですが代替があるので、避けられるリスクは避けましょう。

水曜日, 6月 14, 2006

完全母乳育児におしゃぶりは悪か?

UNICEF/WHOのTen steps to successful breastfeedingでは
  • Give no artificial teats or pacifiers (also called dummies or soothers) to breastfeeding infants.
とおしゃぶりなどをあげないことを推奨されている。

AAP(アメリカ小児科学会)のポリシーステートメントでも早期に使うのはどうかとなっている。
引用されている
"Randomized Clinical Trial of Pacifier Use and Bottle-Feeding or Cupfeeding and Their Effect on Breastfeeding"
では700人の分析でExclusive breastfeeding at 4 weeks was less likely among infants exposed to pacifiers (early pacifier group; odds ratio: 1.5; 95% confidence interval: 1.0–2.0).と統計学的にはギリギリ。1ヶ月してからでは大丈夫なのであろう。

水曜日, 6月 07, 2006

プチ父子生活1晩目

相棒がコートジボアールに10日間出張なので、存分に子供と過ごせる!4歳の長男も「いくつ寝たら帰って来るの?」とは聞いてくるが、納得している模様。

9ヶ月になる長女は分かっているのかいつもよりも少し硬いかなぁ?

長男はいつもよりいい子でお風呂に入り、頭もシャンプーし、ひらがなを勉強した。いつも恐竜の絵をいくつもいくつも描いて!といわれうんざりするのだが、今日は粘土で2つ恐竜を造ったのみ。

お休み前に「読み語り」する本を選んでもらったら、「さんびきのやぎのがらがらどん」と「からすのパンやさん」を選んできた。いい絵本を選んでくれて、いい絵本をたくさん読んできてよかった。かこ さとしさんは「だるまちゃん」の絵本を描いている人だよと教えると・・・かこさんの黒ぶちめがねの写真をしげしげと見つめていた。

久しぶりに1階で息子と二人で寝た。息子はいつも通り真っ裸で熟睡。

月曜日, 6月 05, 2006

双胎間輸血症候群・胎児治療

胎児治療が進んでいるとは聞いていたが、
「子宮内に、約3mmの胎児鏡(細い内視鏡)を挿入し、胎盤や胎児を観察し、血管吻合を同定した後、レーザー光線を吻合血管に照射して血管を凝固します」とはすごいなぁ・・・

双胎間輸血症候群・胎児治療: "双胎間輸血症候群、TTTSに対するレーザー治療"

金曜日, 6月 02, 2006

ぜんそく、発作を出さない治療法でやりたいことができる毎日

アレルギー学会の市民公開講座はスピードスケート短距離で金銀銅のすべてのメダルを取り世界記録も樹立した清水宏保選手をゲストに「アレルギーは治るのか、コントロールできるのか」というタイトルで行われた。といっても清水選手は忙しく、最初に3人の専門家それぞれのプレゼンテーションそして議論その後に清水選手が少し登場して司会者との一問一答という形であった。

専門家というのは成育医療センターアレルギー科の大矢先生益子先生二人の話の間に木原病院の木原先生の話が入るというかなり身内率の高い講座であった。

3人とも自然には治らないがコントロールすることによって普通の生活が出来ると言うことを強調しており非常にポジティブであった。特に木原先生はぜんそくをコントロールして人生を楽しんでいそうな方々のスライドを御提示下さり、喘息という疾病を管理ばかりでなく、一人一人の自己実現のお手伝いができればなぁ、それには小児期だけでなく成人してからもフォローしていきたいなぁと思い直しました。

清水選手は喘息もちであったからこそより「自分と向き合う気持ち」を持つことが出来このような成績に繋がったとしたら、喘息はハンデどころか長所になりえる。

zensoku.jpにて清水選手のメッセージが観れますので、喘息関係者には是非観てもらいたいです。

木曜日, 6月 01, 2006

「プロバイオティクスはアレルギーを抑えるか?」

今年はじめて入ったアレルギー学会の春季臨床大会でのDebateセッションのテーマである。

ヤクルト研究所の南野先生の腸内細菌概説に続きPro(賛成)とCon(反対)の立場からの発表だった。

どうやら善玉vs悪玉腸内細菌は各種アレルギー症状と関わっているがどちらが原因でどちらが結果は
はっきりしないので、やはりランダム割付研究が必要と解釈しました。

EBMの立場から見ると一つ一つの臨床研究の規模が小さかったりデザインが弱かったりでランセットに2回報告されたKalliomaki Mらの研究が一番根拠のレベルが高いか?

日本でも同様なランダム割付研究が望まれるし、完全母乳栄養がプレバイオティクスとしてどれくらいの相乗効果があるのかないのかについても研究が急務である。

火曜日, 5月 30, 2006

根拠に基づく(育児)とは?

昨日からブログを再開しました。パスワードをやっと思い出したのです。実は前にもパスワードを忘れて二つブログがあるので、育児日記と勉強日記に分けて、こちらの育児日記の方は一般の方向けに書こうと思っています。

単なる育児日記ではなくて、小児科や小児保健分野のエビデンスなどを分かりやすくshareしたいと思っています。

さて流行のEBM(根拠に基づく医療と訳されている)のまねをして、
根拠に基づく育児を考えたいと思っているのですが、
私の考えるEBM(根拠に基づく医療と訳されている)をメモしておきます。

尊敬する 名郷 直樹(なごう・なおき)先生の
"「何か」をさざなみのように広げよう、というプロジェクト"
http://www.carenet.com/expert/dr/nagou.aspx
からの引用になりますが、

  • エビデンスを調べることと同等以上に対象を見なければならない
  • みているものはみている、みていないものはみていない、
    当たり前だが重要なことである
  • みていないことに対する謙虚さを忘れないようにしたい

ということです。

私としてはここまで含んで根拠に基づく育児としたい。

月曜日, 5月 29, 2006

水イボ 取るべきか取らざるべきか?

取るべきか取らざるべきか?

水イボ: "「伝染性軟属腫」(でんせんせいなんぞくしゅ)"
にあるように2-3個の内に取ってしまうのがいいのかなぁ・・・
特にアトピー性皮膚炎があったりして皮膚のバリア機能が弱かったり、掻く癖がある場合広がりやすいので、注意。

「皮膚科医は取りたがり小児科医は取りたがらない」と言われているようですが、局所麻酔薬のテープを貼ってから摘んで取り去るのがいいでしょう。

サイバーホイール欲しい!

サイバーホイール@ボーネルンドあそびのせかい
で遊ぶ息子。
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4匹200円の金魚に1万円の水槽

代々木八幡の金魚まつりで 息子は4歳で初の金魚すくい。 1回100円ですくえなくても2匹もらえるので、2回ぶんで4匹の金魚を頂いた。中途半端に飼うのは教育上良くないと考え、オリンピックで水槽と水草用の土、水草類を買って計1万円。200円の金魚に1万円の住まいというと釣り合わないが、10cmくらいには大きくなるというので、仕方がない。

金魚用の餌も買って来たが、少し大きいのか、口に入れては出している。 Posted by Picasa

木曜日, 2月 23, 2006

Bloggerは日付変更できないので、まとめて更新

20日 至福の時

セサミと新宿の回転寿司「沼津港」へ。車で10分で新宿にいけるし、西口の駐車場は30分で320円と安く便利だった。東京に帰ってきて一番嬉しいのはセサミに絵本を読んであげられること。「ぼくのシャツ」「月へミルクをとりにいったねこ」「ひとりでだってかえれるもん」 「ひいらぎはかせとフロストマン」を就寝前に読む。特に 「ひいらぎはかせとフロストマン」はセサミもざーさいもお気に入り。ひいらぎはかせシリーズを買いたい。

21日 梅園でくずベリー

午前中は相棒と新宿高島屋でショッピング。「家づくり講座」「基本の家づくり百科」など家づくりの本ばかり1万円分購入。午後はセサミとオリンピックデート。ムシキングカードのカードケース880円もした。セサミとラーメンを食べた。井上 洋介 作 「ふしぎなおみせ」ヤーノシュ/作 楠田 枝里子/訳「ぼくはおおきなくまなんだ」を読んで就寝。「そらいろの けもの」あべ 弘士さんの絵はいいなぁ。 菊池日出夫さん作「もりのスケート」もほのぼのする話だし、方言がいいなぁ。「エングラシアおばちゃんのおくりもの」も簡単なストーリーながら絵がいいなぁ・・・五味太郎先生の「しっかりはしれば」。多作の五味先生の作品の中でもザーサイのお気に入り。早い遅いのスピードではなく、しっかりはしくることが大事。

22日 セサミはYちゃんと公園デート

LunaSlingを注文(注文番号20060222-001663)。日本ベビースリング協会www.japanbabysling.org というのがあるのに驚き。午後はYちゃんらと近くの公園で遊ぶ。セサミの通っている幼稚園が夕方はお受験対策に使われていてびっくり・・・「ザザのちいさいおとうと」 、五味太郎先生訳と読んだら、セサミが絵が違うねと反応していたが、まだ翻訳というのは分かっていないのだろう。"Ice Cream Bear" のどかな話。ネットで検索したら癒しのオンライン書店サイトで販売されていてびっくり。

23日 ボーネルンド

約束通り、自転車で通園。今日は先頭さんといって、組の皆をリードする役でなんだが栄誉なことらしいが、本人は良く分かっていなかった。今日で見送りは4日目だが、いつもすがすがしく園庭に遊びに行くセサミの後姿を見るのが頼もしく、成長を感じる。ランチは上原駅の近くでタイ風ビーフン(っても幅広い麺だった)を頂く。午後は渋谷区のファミリーサポートの面接に千駄ヶ谷に行き帰りにボーネルンドに寄って帰った。今日はセサミから「セサミが一冊でダディーが1冊ね」と提案して来た。セサミが選んだのは戸田デザイン研究室のひらがな 和英えほん。おもったより英単語を知らずにびっくり、英語を維持しないと・・・ざーさいが選んだのは「ラヴ・ユー・フォーエバー」。英語版の絵もいいが梅田さんという方の絵も好きで購入。歌の部分があって音痴に歌うもセサミは「セサミのこの絵本大好き!」とうれしい反応。音痴が移らないといいが・・・

水曜日, 2月 22, 2006








ブータン単身赴任を終え今日から東京での生活。Bloggerで育児と育自(日々の反省)の記録をしようと思う。毎日写真を一枚はアップして続けることを目指したい。
ミーとおばあちゃん Posted by Picasa
喜び勇んで幼稚園に行くセサミ
今回もっともうれしかったのはセサミが幼稚園に喜んで通っていること。 Posted by Picasa